トピックス

2016 東西東西プロジェクト 境目寄席 実施報告


■ 日時 11月20日(日) 開場13:20 開演14:00
■ 会場 柏原生涯学習センター
■ 料金 大人/前売り1,000円 当日1,500円
小・中・高校生/前売り500円 当日700円
■ 入場者 86名(子ども4名含む)
■ 出演者 笑福亭 伯枝
桂 出丸
三遊亭 絵馬(紙切り)
笑福亭 松五

■ 反省と報告
  • ○昨年度に引き続き、2回目の開催。入場者はやや減ったが、2年連続でお越しいただいた方も多く、好評だった。

  • ○今年度のテーマに合わせ、落語3席は食べ物やお酒を扱った噺をしていただいた。
    色物として東京から女性紙切りの三遊亭絵馬さんを招いた(現在、女性は8名のみ)。客席との掛け合いで盛り上がりを見せた。

  • ○チケット番号で豪華(?)賞品が当たるお楽しみ抽選会も好評。今年は商品のスポンサーにもご協力いただいた。

  • ○今年で市の助成も終了するが、なんとか地域寄席・市民寄席として継続することも検討したい。



2016 東西東西プロジェクト 東西うまいもん選手権決勝大会 開催報告
■ 日時 11月12日(土)10:00~14:00
■ 会場 柏原中学校 調理室
■ 出場者 決勝大会進出7組16名
■ 審査員
氏名役職備考
大澤 恵理子さん ローザンベリー多和田社長柏原小・中卒業生
畦地 真太郎さん朝日大学経営学部教授地域の物産開発に造詣 日本うどん学会所属
伊藤 理絵さんココカフェオーナー元関ケ原ウォーランド支配人
金倉 牧夫はびろネット会長 

■ 決勝大会までの経緯
東西食文化が交わる滋賀・岐阜県境で、新しい名物メニューをつくろうという思いで開催したのがこのコンテスト。 7月中旬から9月中旬までの2か月間、メニューを募集しました。若い世代に参加してもらいたいため、米原市の小・中・高、関ケ原町の小・中に募集要項パンフレットを配布しました。
応募してくれたのは、地元・柏原中学校生徒を中心に市町内からの50組以上の方々。厳正な書類選考によって、決勝大会に進出する12組を決定。 しかし、所用で出場辞退が相次ぎ、結局、7組16名で決勝大会を開催しました(会場にお借りした柏原中学校調理室のスペースから、結果的にちょうどいい出場者数でした)。
当日は、審査員にお願いした畦地先生がコスプレのシェフ姿で盛り上げてくださいました。出場者は7歳から80歳代まで幅広く、和気アイアイのコンテストとなりました。
なお、審査は(1)アイディア、(2)味、(3)見た目と(4)プラスαの4基準で採点していただきました。

■ 調理風景

■ 審査結果と各賞
  グランプリ

【メニュー】
いつでも合戦!!
東西たまごごはん+つみれ汁

【出場者】
古山 芽吹くん(小2)、知恵美さん
(関ケ原町在住。親子)





■ アピールポイント
卵かけご飯に合うトッピングを東西に分けて表現。
東は納豆とシラス、西はたらことのり。 こだわりの卵は垂井の慈恵園のもの。卵は白身を焼くことがポイント。
それぞれ食べても、混ぜてもよし。鮭と鰤のつみれ汁をセットで。
■ 喜びのコメント
「子どもがいちばん好きなたまごごはんでチャレンジ!東西の違いを盛り込んでどんぶりにしました。東を代表するサケ、西のブリのつみれ汁を作ったことも良かったかも」(知恵美さん)
■ 審査員の評価
卵かけご飯は芽吹君がいちばん好きな食べ物だという。卵を黄身と白身に分けることに一生懸命な姿が可愛いと高評価。鮭と鰤のつみれ汁がとくに美味しかったと好評だった。


  準グランプリ

【メニュー】
東西味くらべワンプレート

【出場者】
丹波 悠渚さん(小2)、尚美さん、
浅野知子さん

(関ケ原町在住。親子3代)





■ アピールポイント
普段食べるもので味くらべ。おにぎりの具は某コンビニの売り上げランキングから、東はツナマヨ・西は昆布をチョイス。
ネギは東西のネギを混ぜて、子どもの好きなゴマ油で和えた。その他、肉じゃが、卵焼きも東西仕様。
■ 喜びのコメント
「東西のくぎりが難しかったのですが、いろいろ子どもといっしょに調べて作りました。親子3代で調理することができて幸せです」(尚美さん)
■ 審査員の評価
一皿に東西の味の違いをバランスよくコーディネートした作品。工夫や手間も評価された。おにぎりの具はもう少し多くても良かったという審査員も。


  準グランプリ

【メニュー】
東西武将稲荷
~天下分けメンの戦い~

【出場者】
中川 茂子さん、美篶さん
(米原市在住。妻と義母)





■ アピールポイント
東の俵型稲荷と西の三角型稲荷で、東西の食文化の相違を表現。
稲荷の中身は酢飯ではなく、麺を入れるのがポイント。東はそば・きしめん、西はうどん・ソーメン。
西軍から寝返った武将稲荷は油揚げを裏返して作った。
■ 喜びのコメント
「稲荷ずしの具がご飯ではなく、麺類なのがポイント、各武将の旗印をつけました。裏切った武将は油揚げを裏返して使うなどの工夫が良かったのかもしれません」(茂子さん)
■ 審査員の評価
各基準で高得点、とくに盛付けなどの「見た目」が高評価。麺を入れた稲荷ずしは、美篶さんのふるさと・長野県でよく作っていたという。そば処・信州の郷土食のひとつではないかと思われるが…。


  審査員特別賞

【メニュー】
関東&関西の
たまごサンドイッチ

【出場者】
山根 綾華さん、早葵さん
(米原市在住。姉妹。柏原中在校生と卒業生)





■ アピールポイント
たまごサンドは関西では厚焼き卵のものもあり、関東のゆで卵のマヨネーズ和えとは異なる。どちらも食べてみたくなる。
付け合わせのポテトサラダのまわりに青のりをまぶして伊吹山を表現した。
■ 喜びのコメント
「姉妹で研究して作りました。賞がもらえてうれしいです」(綾華さん)
■ 審査員の評価
ボリューム満点で、ダイナミックな盛付けも食べざかりの中・高校生らしく好感が持てる。なにより、姉妹で仲良く調理していたことも評価された。なお、関西風の「厚焼き卵サンド」は米原市のローソン各店で販売している。


  入賞
【メニュー】
かき揚げライスバーガー
「粋」の東、「乙」の西。

【出場者】
本棒 有里さん、
田村 禎代さん

(米原市在住。親子)



■ アピールポイント
東西で違いがある天ぷらを、かき揚げのライスバーガーでアレンジ。
東はサクサク感が失われないように、天つゆタレをあんかけに、西はキャベツの千切りを入れてシャキシャキ感を出した。
味だけでなく食感にも注目を!
■ 審査員の評価
かき揚げがサックリ揚がっていることなど、とくに味の評価が高い。第1位とした審査員もいた。完成度が高い作品だが、モスバーガーで「海鮮かき揚げライスバーガー」が発売されており、オリジナリティで? もう一工夫すれば、賞に入ったのではないだろうか。


  入賞
【メニュー】
裏切りの
オムライス

【出場者】
辻井 美和さん、
由聡さん

(米原市在住。親子)



■ アピールポイント
小早川秀秋をモチーフに、誰もが好きなオムライスで挑戦。
普通はケチャップライスだが、トンカツやおでんに使う名古屋発祥の「つけてみそかけてみそ」を使用することで「裏切り」を表現した。あっと驚く美味しさ!
■ 審査員の評価
「おいしい裏切りですね」と評価は高かったが、味噌感がやや薄く、もっと強調すべきではなかったかと減点となった。ケチャップをかけているが、2種類の味噌ソースにするなどの工夫が欲しかった。娘と父親で参加してくれたことも印象が高かった。名古屋圏で有名になった「つけてみそかけてみそ」という商品だが、米原市内でも販売されるようになった。なお、辻井美和さんはパテシェをめざしている高校生で、昨年、彦根市のお菓子コンテストで最優秀賞を獲得している。


  入賞
【メニュー】
ミックス
たぬきうどん

【出場者】
林 和加菜さん、
西川 真保さん、
岡川 貴子さん

(米原市、彦根市在住。米原高校生と教師)


■ アピールポイント
大阪で「たぬきうどん」は味付け揚げ入りそばで、関東では揚げ玉入りうどん・そばを指す。それをミックスした。
人気の伊吹ハムを伊吹山に見立て、大葉とかいわれ大根で伊吹の薬草をイメージ。東西の具を分けて盛り付ける。
■ 審査員の評価
全体的にアイディアや工夫にインパクトがなかった。チーズなどに「たぬき」のイラストを描くなど、他では見られない斬新さがほしかった。味はとくに問題なし。


■ 試食・表彰式・閉会式風景

■ 反省とまとめ
  • ○ 行政の協力を得ながら市民グループが主催したが、応募数の少なさなど、主催者の力不足が目立った。しかし、滋賀・岐阜県境エリアではこれといった地域グルメがなく、B-1グルメコンテストにも出場していない。さまざまな東西文化の分岐点であり、食文化も面白いエリアであるので、なんとか全国的にアピールできる地域グルメが誕生してほしい。今後、行政だけでなく、食品メーカー・小売業者・大学などの協力を得て、より規模の大きな東西うまいもんコンテストを模索する必要がある。

  • ○ 今回はグランプリ作品をはじめ、東西の食文化・食材を対比させたメニューが多かった。
    東西それぞれの違いは面白いが、県境エリアであることから「対比」ではなく、「融合」させたものも想定していた。なかなか難しい注文だが、新しい県境グルメの誕生を期待したい。

  • ○ 日本の発祥地ともいわれる「そば」に注目したい。
    現在、米原市・関ケ原町に専門店が各1店あり、伊吹地域や玉地区では住民主導の取組みも行われている。
    米原は西の「うどん文化圏」に属しているためか、もうひとつそばの盛り上がりに欠ける。蕎麦切りではなく、当時の食べ方である「蕎麦がき」をアピールすることなども必要ではないだろうか。
  • 『飲食辞典』 本山萩舟著 平凡社刊 1958 より
    日本におけるソバの発祥は近江の伊吹山下と伝えられ、それが気候風土の関係から東漸して甲斐・信濃に発達したらしく、現に信州が産地として著聞し、ソバツユの薬味料として地方人の誇る辛味大根も、もとは伊吹山下に発したのが信濃に移って普及したものだといわれる。原始的の食法は粉に挽いたのを熱湯で捏ねるソバ掻きであった(後略)

  • ○ 東西うまいもん選手権については、今年度末に発行する小冊子『(仮)滋賀・岐阜県境の美味しい本』に掲載する予定。


『滋賀・岐阜県境を越えた方言ハンドブック』ができました!
 

1年目の歴史文化に続き、15年度はことば(方言)文化がテーマで、アンケート調査を計画していました。
ちょうど関ケ原町でも同様の調査を検討されており、共同企画として実施。 他にあまり類を見ない「県境を越えた」アンケート調査が実施されました。

【コンテンツ】
■ 滋賀・岐阜県境を越えた方言調査報告
(1)調査のねらい
(2)調査結果の概要
(3)東西対立語
(4)絶滅危惧方言
(5)中学校区・自治会別の特徴
(6)混合エリアの柏原・今須
(7)東西方言それぞれの影響度
(8)学校方言・若者ことばと中学生
(9)まとめと課題
■ 若い世代に伝えたい。これからも残ってほしい。
「滋賀・岐阜県境 方言辞典」
北近江系方言、近江・美濃共通方言、西美濃方言の3つに分け、いわゆる「絶滅危惧方言」108語を紹介!

一冊300円
▼ 下記喫茶店でお求めいただけます。
柏(米原市柏原)
うちCafe(米原市柏原)
奴笠(関ケ原町今須)
松(関ケ原町)
ココカフェ(関ケ原町)



ガイドブック『江濃国境 道中案内』ができました!
昨年度の東西東西プロジェクトは歴史文化に注目し、「境目の歴史文化」連続講座(全5回)を開催しました。
そのまとめとして、ガイドブックを発行しました。中山道関ケ原宿から番場宿までのコースガイドと、壬申の乱や関ケ原合戦などの歴史的な出来事・人物のクローズアップで構成しています。
また、巻末には「境目検定」も掲載。多くの方に読んでいただければ幸いです。

仕様/A5判32ページ・中とじ・オールカラー 頒価/300円
[頒布方法]
(1)郵送の場合
封筒にガイドブック代300円と送料140円、計440円分の切手を同封し、下記までお送りください。なお、2冊の場合は600円と送料180円になります。
〒521-0202 米原市柏原1121-2 はびろネット事務局
(2)ご協力いただいた下記の喫茶店でもお買求めいただけます。
柏(米原市柏原)
うちCafe(米原市柏原)
奴笠(関ケ原町今須)
松(関ケ原町)
ココカフェ(関ケ原町)


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